フィリピン

課題

「フィリピンの貧困」はひとつの問題ではありません。誰の、どの貧困を見るかで、 効く打ち手がまったく変わります。6つの切り口に分けて整理しました。

  1. 01 地域づくり 都市の貧困 — 統計上は「最も豊かな地域」の中にある マニラ首都圏の貧困率は1.1%で全国最低。それでも数百万人規模のインフォーマル居住地が存在する。率の低さと人数の多さは矛盾しない。 地域ごと取り残される
  2. 02 生計・仕事 食べ物を作る人が、いちばん貧しい 漁民と農民は2015年・2018年・2021年と一貫して最も貧困率が高いセクター。2023年でもそれぞれ27.4%、27.0%で全国平均の倍近い。 働いても暮らしが成り立たない
  3. 03 教育 学校には行っている。でも読めない 10歳のフィリピンの子どもの91%が、年齢相応の文章を読んで理解できない。インドネシア53%、タイ23%と比べても際立って高い。 学校に通えない・通っても学べない
  4. 04 保健・栄養 発育阻害 — 20年ほとんど改善していない 5歳未満の23.6%が発育阻害。全国平均は少しずつ下がっているが、最も貧しい20%の層では37.2%と大きく開いている。 栄養と医療が届かない
  5. 05 防災・災害復興 台風が、貧困を毎年つくり直す 貧困層ほど災害に弱い場所に住み、失うと戻せない。開発途上にある国の貧困対策は、防災と切り離せない。 災害で積み上げたものが消える
  6. 06 生計・仕事 出稼ぎという「解決策」のコスト 海外で働くフィリピン人からの送金は経済を支える柱。だが家族の分離という代償があり、その一部は日本国内でも起きている。 働いても暮らしが成り立たない