出稼ぎという「解決策」のコスト
海外で働くフィリピン人からの送金は経済を支える柱。だが家族の分離という代償があり、その一部は日本国内でも起きている。
最終更新 2026年8月20日
実際に効いている
海外就労者(OFW)からの送金は、フィリピン経済の柱のひとつであり続けている。個々の家庭にとっても、送金は最も確実な貧困脱出の手段になってきた。ここは事実として押さえておきたい。統計上、移住労働者・正規雇用のセクターは貧困率が低い(2021年で10.2%)。
それでも「解決」と呼びにくい理由
- 家族が分かれる。 親が長期に不在の家庭で育つ子どもが大量に生まれる。
- 仲介の手数料。 渡航前の借金を背負って出国し、最初の数年が返済に消える。
- 送金の手数料。 少額送金ほど率が高い。
- 立場の弱さ。 受け入れ国で権利を主張しにくい。
つまり出稼ぎは、貧困のリスクを国内から個人と家族へ移し替えている面がある。
これは日本の話でもある
フィリピン国籍の人は日本の在留外国人の中でも多い。技能実習・特定技能、介護、国際結婚の家庭。日本国内で起きているフィリピンの貧困問題がある。
- 労働環境と権利の相談先が届いていない
- 子どもの日本語教育(JSL)が追いつかず進学で不利になる
- ひとり親家庭の困窮
- 送金手数料の負担
石川県にも当事者がいる。渡航費ゼロで、今日から関われる領域はここにある。
出典